世の中に英語塾、英会話教室は数えきれないほどあります。
その中でなぜ、新たに英語塾を立ち上げようと思ったのか。

それは、「母語での思考力を基盤とした」「第2言語として最強の英語能力」を身に着けることを明確なテーマとした塾を作りたかったからです。

この塾は英会話教室ではありません。きちんとした文法運用力や語彙、リスニング能力、理解力、論理的思考などが育っていれば、必要な環境に置かれた際にきちんと発信できるようになると考えるからです。英語は手段です。全体的な能力を高めてこそ、英語が役立つのだと思います。

翻訳者として、これまでさまざまな企業などの英訳の仕事を受注してきましたが、その中で、提供された日本語の文章の質が悪く、そのまま訳すと意味が分かりにくくなる、という問題に直面することがありました。意味や内容の重複、箇条書きの構成要素の不適切さ、パラグラフ構成の不備、論理性の欠如、など。これらは小論文の添削、採点をしていたときによく指摘していた点でもあります。

日本人として英語を学習する上では、論理性のしっかりした日本語が使えることが前提になります。そのため、論理国語と思考力のトレーニングも並行して行い、それを土台にして、英語で理解し、考え、発信できるようになることを目標にします。

現在の子どもを取り巻く世界には危機感を覚えます。SNSなど情報過多の環境で、「リテラシー」不足が原因と考えられる不幸な出来事もたくさん起きています。他人の言葉を正しく理解すること、自ら発する言葉に責任を持つことで、他人を、そして自分を大切にできる人間が育つのだと思います。

少しおこがましいかもしれませんが、帰国子女の子ども2人を育てた経験と反省、翻訳者、国語指導者、読み聞かせボランティアとして学んだことを生かして、子どもたちが今後豊かな人生を歩めるよう、何かお手伝いできればと思っています。